LCCを利用した格安旅行のススメ
"Narita Air port" / Chiba, Sep 2013, Nikon Coolpix A
近ごろ旅行付いているichiro_sです。こんにちは。
皆さん、旅行はお好きですか?私は大好きです。ひょっとしたら写真を撮るという行為と同じくらい旅行が好きなのかもしれません。そもそも私がカメラを持ち歩くようになったのも、元々は大好きな旅行や散歩の楽しみ方を広げるための手段に過ぎませんでした。
・・・とその辺の話は置いておくとして。
ところで LCCって言葉はもうご存じですよね?一時期ニュースなどでも話題になったと思いますが、Low-Cost-Carrier、つまり格安航空会社の事です。
私はこのLCCの恩恵を存分に享受している人間の一人なのです。今回はそのLCCの素晴らしさを皆様にお伝えしたく、エントリーを書き起こしてみました。
旅慣れしていらっしゃる皆様には何を今更?感があるかもしれませんが^^
LCCのメリットとデメリット
■ デメリット
- 路線が限られている。
- 空港使用料などの都合から、使用している空港が都市部から離れている場合がある。(成田、関空、セントレアなど)
- 一般航空便より座席数が多くとられており、前後間のシートピッチが狭い
- 荷物の制限が厳しく、超過分は有料の場合が多い
- ゲートが遠い場所にある場合が多い。シャトル、バスなどでの移動を強いられる事もしばしば。
- 客室サービスやお客様サポートなどが手薄。
- マイルのサービスが無い場合が多い。
■ メリット
- 安い。以上!
デメリットだけ見ると敬遠したくなりますよね。でもちょっと待ってください!このデメリットは価格を下げる=コストを削減するための措置なのです。そして価格のメリットは全てのデメリットを帳消にしていると思います。
どれくらい安いの?
例えば、いま私が思い付きで明日沖縄へ行こう!と思ったとします。本日(2013/11/08)LCCのうちの一つであるジェットスターで沖縄へ飛ぶ場合はこんな具合です。
首都圏に住んでいらっしゃる方ならおわかりだと思いますが、一般的にAM6:00に成田空港発はあまり現実的ではありません。(が、これを利用できる裏技について後述で触れます)
つまり、片道2万円弱といったところです。
一般的な航空会社を使う場合、例えばANAなら現在は定価4万円強、1週間前の早割が効いたら3万2000円程度です。
比較すれば十分安いかもしれませんが、上記デメリットを払拭できるほどの魅力は余り感じられないと思います。
・・・えっ?どういう事??とクエスチョンだらけになったところで、核心に触れます。LCCの本気の価格破壊、それはずばりセールにあります。
セールって?
LCCの各社は定期的、あるいは不定期にセールを実施しています。おそらく極限までオペレーションコストを削減したスリムな経営を行っているので、空席にして飛ばすくらいなら1円でも取って飛ばした方が収益に影響がでるのでしょう。
たとえば、前述の例で挙げた沖縄を、実際私がセールで買った(勝ち取った)チケットで比較してみましょう。
はい、すいません^^小さくて見えないですよね。。。
肝心なところを拡大しますよ。
え!?えええええええーーー!!!!!!!
(ナイスリアクションありがとうございます。)
セールのタイミングでうまくチケットを入手できると場合によってはタダでさえ安いLCCの正規価格の更に1/10でチケットが入手できちゃうのです。
尚、セールにはいくつか条件(制約)があります。当然ですが、安いものには理由があるのです。
- 購入後2〜3ヵ月先の便である事が多い
- 金・土曜日、祝前日の便は正規料金か、セール対象でも非常に割高な場合が多い。
- 所謂ハイシーズンは適応されないことが多い
- 早朝もしくは夜遅めの時間などの便が多い
- 原則キャンセルや便の変更が不可
つまり、席が売れやすい条件(直前である、予約が集中しやすい等)はセール対象にならないという事です。当然のことですが。
さて、そんな制約が有りながらも、この価格。当然セールの競争率は高いです。セール期間中はサイトがとても繋がりにくくなり、やっと繋がった!と思ったら売り切れている事もザラにあります。そこで、オススメのチケット取得方法を次項に書きます。
セールのチケットを効率よくゲットするコツは?
前述の通り、セールのチケットは倍率が非常に高いです。効率よく、確実にチケットを自分の物にする為のオレ流コツを紹介します。
- セール情報を収集する。LCC各社のWebや、LCCナビやTraicyといった情報サイトをくまなく巡回する。
- セールの日はなるべく開始時刻に貼り付く。
- 片道だけでも格安で買えれば万々歳というスタンス。
- その日に旅行に出られるかどうか?は後から考える。とにかくチケット取得優先!どうしても不安なときはコンビニ決済にする。
1〜3はまあごく普通のことしか言っていないので、4について補足します。LCC各社は基本的にクレジットカード決済以外にコンビニ払いのメニューを用意しています。LCCの格安航空券は基本的にキャンセルも日付の変更も効かないので買ってしまった後旅行の予定が立てられなければ当然チケット代が無駄になってしまいます。そこで、コンビニ決済の支払期限の猶予期間を利用して、その間に旅行に行くかどうかを判断するという方法です。
ちなみに私の場合、休めるかどうか不安な場合はこの猶予期間の間に上司とネゴって有休申請を行う事が多いです。
何処に飛んでるの?
まだまだ就航している便には限りが有りますが、徐々に増えてきています。
現在の主要航路は、
国内は新千歳、仙台、茨城、成田、中部国際、大垣、関空、米子、愛媛、高松、北九州、福岡、大分、鹿児島、長崎、沖縄といった辺り*1、
海外はそれぞれの航空会社のお膝元、例えばジェットスターならオーストラリアに強い印象が有りますが、基本的にアジアの主要都市は中国本土の内地を除いてほぼ全て抑えていると思います。
どんな航空会社があるの?
- スカイマーク:国内LCCの老舗。便も多く都市部の主要空港から石垣島、宮古島といった離島まで幅広くカバーしている。
- ピーチ:ANAと香港の投資会社のJV(ジョイントベンチャー)。国内の主要空港から韓国、香港、台湾までをカバー。時々とんでもない価格のセールを実施する印象。
- エア・ドゥ:国内LCC。主に北海道を中心に各地へ便を飛ばしている。比較的古くから有るが、海外勢に圧されて今はあまり割安感が無い。
- スターフライヤー:福岡、北九州と東阪を結ぶ便が主力。東京→福岡が早特割特で9,800円と特別安くは無いが、広いシートピッチや高級感のある内装など、他とは一線を画している。
- ジェットスター:国内各地とオーストラリア、アジア十数カ国、ハワイと非常に充実した航路を持ち、衝撃的な価格のセールを次々投入。全方位死角が無い。おそらく日本に就航している中では最強のLCC。
- エア・アジア:マレーシアに拠点を持つアジア最大のLCC。国内へは、はANAと提携して設立したエア・アジアジャパンとして進出したが発展的に提携を解消し、一次撤退が決定*2。新生エアアジアジャパンとして再進出を計画中。
- バニラ・エア:上記旧エアアジアジャパンが母体となった新ブランド。成田、沖縄、札幌、台北、仁川(ソウル)とまだまだ就航は少ないが、エア・アジア譲りの低価格が魅力。
私は利用したことは有りませんが、そのほかにはシンガポールのスクート、中国の春秋航空、韓国のティーウェイ、フィリピンのセブ・パシフィックといった会社も日本に進出しています。
オススメの旅のスタイルは?
安く、気軽に遠くへ行くことが出来る様になった事で、私の旅のスタイルは確実に変わりました。一般的に遠く離れた場所へ行く場合は、予め下調べをし、長めの宿泊を取り、時間を最大限に使って回れるだけ回るという方が多いと思います。これは、折角の旅行だから出来るだけ失敗や後悔をしたくないという心理からくる行動パターンだと思います。
一方、LCCのセール価格のチケットを利用すると、場合のよっては現地の滞在費用よりも往復の運賃が下回るケースも出てきます。そうなると話が変わってくると思いませんか?
本来長旅の中で予定していた複数あるイベントの内、一つを満たすだけの為に現地に赴く、例えば
- うどんを食べに香川に行く
- 新千歳に降り立ち、富良野で大自然を満喫して帰ってくる(札幌はスルー)
- 別府でのんびり温泉巡りをする
といった願望をピンポイントで叶えるだけの為に飛行機を使っても、格安航空券なら割高感も感じず、旅のハイライトのいいとこ取りが出来るわけです。
これって凄く贅沢な旅のスタイルだと思いませんか?
そういえば裏技ってなんなの?
前段でもちょっと触れた「裏技」について説明します。首都圏にお住まいの方が成田空港を利用するとき限定のお話ですが。
都心から成田空港まで格安で行く方法
折角のLCCなのに成田エクスプレスやリムジンバスなどに高い交通費は払いたくないですよね?成田空港まではバスがオススメです。
東京・銀座~成田空港 ラクラク安心1,000円高速バス THEアクセス成田
早朝に成田へ行く方法
いくつかありますが、オススメはスーパー銭湯で仮眠泊です。
東京シャトルは東京駅八重洲口発4:15に乗れば成田発AM6:00の便に余裕で間に合います。そこで、終電で江戸遊神田店へ行き、深夜割引プラン(確か3H800円くらい)で一風呂あびて仮眠し、3:50頃出発して20分も歩けば東京駅八重洲口に到着します。
似た発想ですが、東京シャトルの「大江戸温泉物語セットプラン」という商品が最近出たようです。大江戸温泉物語の方が設備が充実しているので、こちらの方が良いかもしれませんね。
ケイスケさんの記事:【時事】モノを新たに作らずに未来を作る - Sakak's Gadget Blog でも言及されていましたが、LCCは確実に旅行のスタイルに革命をもたらせました。賢い旅、効率の良い旅は、もはやヒッチハイカーやバックパッカーといった手練れな旅人達だけのためのものではありません。
平日にちょっと休みが取れれば、国内で有れば簡単に1泊旅行が出来ます。もし少しでも興味を持ったなら、まずはどんな便があるのか、上記リンクを辿って確認してみて下さい。
あの場所であんなことをしてみたいなんていう妄想は、意外と近い将来に簡単に実現するかもしれませんよ?
ではでは、 私は今日から鹿児島へ一泊旅行に行ってきます♪